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 * * 第 10号 * *
* 大澤師範特別講習会特集号 *
平成19(2007)年11月発行
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大澤師範講習会に感謝 
                         NPO法人 ひろしま合氣道普及協会 理事長 古谷 貞雄

10月6日(土)〜7日(日)の二日間、(財)合氣会本部 大澤勇人師範を招請しての講習会は、延べ130余名の参加者があった。今回も、大阪、岡山、島根、鳥取、愛媛からも駆けつけて来られ、さらには2大学(広島市大、広島経大)の部員も多数参加され、盛況裡に開催することが出来ました。
紙面をお借りし、厚くお礼申し上げます。

 このたびは合氣道を稽古する際の、基本中の基本ともいうべき体の捌きについて、“体の転換”動作を通じて、足の方向と、身体の方向、さらには手の置き方までを、詳細に説明されながら、単独動作・相対動作を交互にする稽古から始まった。
それから正面打ち一教、正面打ち入り身投げ、片手取り入り身投げ、片手取り四方投げ、片手取り小手返しなどの技に移ってのご指導を受けた。その際にも、必要に応じて、師範が見本の動きをされ、それに合わせて単独動作を全員が行うという、極めて分かりやすい稽古であった。
また皆さん初めての経験だったと思うのですが、剣の振り方がそのまま正面打ちとなる稽古は、基礎の動きでありながら、結構普段おざなりになっている部分ではないでしょうか?
足捌きを加えての稽古は、新鮮であり、なかなか難しく感じた。
今後の稽古に取り入れていきたい動作でした。

 最後に行う「座技呼吸法」では、一昨年の大澤師範講習会でも稽古しましたが、
「大事な物を持ち上げ、場所を移動させ、そっと静かに置くようにします。」という師範の指導法。
この実践が意外と難しい。どうしても持ち上げる時、下ろす動作の時に、肘や手首が斜めになってしまう。これでは大事なものが滑り落ちてしまう。かといって、余りそれに意識を集中すると、肩に力が入ったりする。そのうえ、正座したまま膝の方向を変える折、ぎこちない動きになる。
今後さらに稽古して、完全に会得したい方法である。

 初日の稽古後は、40名弱の参加で懇親会が行われ、師範を囲んでリラックスした時を過ごした。そして師範の見送り前の昼食会では、普段なかなかお聞きすることの出来ない質問をさせて頂き、有意義な時間であったと思います。
 私自身にとっては、組織上の事や、合氣界全般の事まで、幅広いお話が出来たことに感謝したい2日間でした。
最後になりましたが、この運営にあたって蔭で盛り上げて下さったスタッフに、厚くお礼申し上げます。これからも宜しくお願いします。

〜 大澤師範特別講習会に参加して 〜 
                                             ビバ会員 池田 由美
 この度、大澤師範特別講習会の第一日目に参加させていただきました。
人数が多くて最初は戸惑い気味でしたが、他の道場の方とお話をしたり、教えていただくことができたので、とても有意義な時間を過ごすことができました。大澤師範の講習も足の運び方を中心に、私にもわかりやすく教えていただけたので、自分でも驚くほど集中して稽古をすることができ、“あっという間に終わった”というのが正直な感想です。
 こういった講習会に参加するのは初めてだったのですが、普段とはまた違う緊張感を味わうことができたので、次回もまた参加させていただきたいです。

「 大澤師範講習会の参加感想 」 
                                         広島市立大学 金子 啓太
 正面打ちを初め、普段の稽古とは少し違う部分があり、とまどいました。しかし、技の途中途中で何を注意すれば良いかを反復運動で学び、また技に戻ることで、普段慣れない動きでも少しスムーズについていくことができました。
 また、顔の前に手を置くことや、持つことではなく持たせることが大切など、古谷師範に教えて頂いていることの共通した部分を、普段と異なった表現の中から多く発見することができました。
 大切なことを確認しながら新鮮な部分も見ることができて、とても勉強になったように思います。
 稽古中で、最も印象に残ったのは座技呼吸法です。大切なものをそっと持ち上げて横に置くというものでした。そのときはよくわからなかったのですが、実際家に帰って試してみると、大切なものを扱うときは、それを壊さないように不必要な力を無意識に抜いていたり、落とすのが怖くて最後まで目を離しませんでした。
 稽古中もそれをイメージしてやっていますが、なかなかうまくいきません。だんだんと、イメージに近づければいいなと思います。
 大勢の中で稽古をすることで、色々な人の合気道が見られました。遠くで合気道をしている人と再会も出来ました。合気道が好きな人々と新たな交流が持ててとても楽しかったです。

“ 大澤師範講習会感想 ” 
                                          福山合気会 山口 陽子
 先日は、楽しい稽古をさせて頂きありがとうございました。
 大澤師範の稽古では、正面打ちや横面打ち、足の運びなども、とても丁寧に教えて頂きました。普段の稽古で何も考えずに打っていましたので、これからは日々の稽古でも、忘れず教えて頂いた事に気を付けながら、正面打ちをしていきたいです。
 また、大澤師範の稽古では沢山の技を教えて頂きました。相手の力や方向を感じて受けを取ることが大切だということを改めて考えさせられました。今まで、稽古でたいして考えずにやっていましたが、入り身投げや四方投げ、小手返しなど、相手の後にしっかり入ってされていたり、足を横に出してから入っていくなど、大澤師範がされる技を見せて頂き、普段自分がどう足を運んで動いているか、考えることができました。
 大澤師範の稽古に参加出来、教えて頂いた事、広島の人達と一緒に稽古が出来た事に感謝しています。私は、合気道はまだまだ下手で未熟ですが、相手を感じながら受け身ができるようこれからも頑張っていきたいです。そしてこれからも楽しく合気道を続けていきたいです。

「 大澤師範合気道講習会に参加してみて感じたこと 」
                                          ビバ会員 宮本 俊之
 10月6日と7日の2日間、初めて大澤師範の講習会に参加しました。
 まず、大澤師範の第一印象は、以前お父様が道主補佐でいらっしゃったことから、演武会でもよくお見かけしていましたが、やはり想像どおりの真摯なお方でした。本当に真面目な方で、指導内容も丁寧で充実したものでした。

 稽古前に、先生自ら準備運動をされていたので、見入っていました。さすがに無駄のない運動で、非常に体の柔軟性があるお方だなと思いました。いきなり稽古かと思いきや皆でまた、準備運動から始まりました。やはり、怪我をしないためにも、正しい姿勢で稽古するためにも稽古前の準備運動は必要であるなと再認識しました。

 稽古中に先生が、他で指導されていても、先生は、他の人達に見なくていいからどうぞやってくださいといわれました。お陰で本当に数多く反復練習ができ、汗びっしょりになりました。しかしながら、全体を見渡されて共通した間違いがある場合は、即全員を集めて、「言ってみて、やって見せ、やらせる」という教育の基本というべき方法で、注意すべきときは、全員に見せて、動作の指導をしていただきました。そうやって修正してくださるのです。完璧なる指導法だと思いました。個人に教えられるときと全体に周知されるときのけじめができているのです。しかも、理論的で、丁寧な指導法でした。

 先生は、非常に姿勢が良くて、動作中にも崩れません。これが、中心がぶれないことなんだなと思いました。三代目道主も、安野師範も、故山口師範も、故西尾師範も全てそうでした。絶対に姿勢が崩れないのです。

 常日頃、構えは一重身で習っていましたが、大澤先生は、転換のとき前足は、まっすぐしなさいと直されました。「歩くときは、まっすぐに歩くでしょ」といわれました。昔は、一重身でやっていたそうですが、場合によって変えられるようでした。スタンスについても、昔は、広かったようですが、今は、歩く歩幅より、小さくされるようです。

 正面打ちの一教の表で、どうしても相手が崩れないときがありましたが、稽古のあとで先生に尋ねると、「本気で来られたら、無理です。」とはっきりとおっしゃいました。鈴木師範もそのようにおっしゃいました。師範でもそうなのかと納得しました。基本的に約束稽古であるから、通常は抵抗しないだけなんです。仮当てするなどして、相手の気をそらして入らないとだめだということです。相手が、本気で抵抗してきたときは、仮当て等なしで技を掛け合うこと自体、実践的でないと思いました。徒に、力の競い合いをするのは、道の教えにも反しているのですから、稽古中は、相手に敬意を払う意味でも、するべきではないと思います。

 大澤師範は、私と同じ考えで、「私は、合気道は、型稽古だと思っています。」とおっしゃいました。ということは、相手に敬意を払い、徒に力を入れて抵抗すること自体が、相手に対して非常に失礼なことだということです。本当に、そうしたいのなら、受けの人が取りの人に「力一杯もってください」と頼むべきだと思っています。型稽古で抵抗があってはいけません。型が崩れます。実践を重んじる空手でも、柔道や剣道でさえも約束組み手は、文字通り約束組み手です。本気で抵抗しあっていたら、合気道の稽古は、絶対に成りたたないのですから。

翁先生の「徒らに力を競うべからず」とあります。私の今の考えでは、取りが力を使わないと稽古ができないというのであれば、殆どの合気道の技は、効かないと思っています。手を持つ稽古が間合いを計る稽古であるならば、なおさらのことで、力を入れる必要はないはずです。


 大澤師範も、格闘技などさまざまな経験をされているようですが、合気道においても、昔と今が違うように、日々変化されているのだと思います。

今回の講習会で、感じたことは、結局、技や動きにおいて、こうだという決まったものは何もなく、人それぞれということです。しいて言えば、常に姿勢を正し中心をぶらさず、力を込めないこと、重心移動のコツをつかむこと、呼吸のコツではないでしょうか。合気道で共通していえることは、丹田を中心とした縦の中心軸をぶらさない、あえて言えば、中心力ではないかと確信しました。

 合気道は、霊主体従の武道でありますが、私は、体の転換より心の転換や入り身ができて初めて人生に生きる合気道ではないかと考えています。特に、最近は、技術だけうまくても何の価値も感じられなくなりました。体の動作を通じて、心の修行をしていくのが真の合気の道ではないかと考えています。将に、研心館ですね。自由に心の和合ができて、初めて人間関係の達人というか堂々と人生を歩んでいけるようになるのかなと思っていますし、一日も早くそうなりたいなと願っています。

“ 大澤師範講習会の感想 ”
                          NPO法人ひろしま合氣道普及協会 理事 山岡 優子
 今回も近辺各道場から多数の参加があり、熱気溢れる充実した二日間でした。
 取りも受けも先ずは正しい姿勢が基本、ほどよい間隔を保ちながらの軽快なフットワーク、ぶれない身体、顔の向きなど、普段の稽古の重要なポイントを、しっかり身体を動かすことで改めて確認することが出来ました。又、普段とは異なる大勢の人達と共に稽古をすることで、心身ともに貴重な示唆を頂いたのも大きな収穫です。
大澤師範、又遠路お越しいただいた皆様、本当に有難うございました。

〜 大澤師範講習会に参加して 〜
                       NPO法人ひろしま合氣道普及協会 専務理事 森戸 識照
 一昨年に続いて2回目の大澤師範講習会に参加させて頂きました。
 今回、特に印象的だったのは、「正面打ち」の打ち方について丁寧に指導して頂いた事です。
 いつも何気なく正面打ちの稽古をしていますが、改めてしっかりとした正面打ちというものを考えた事も無かったように思います。
 「正面打ち」も含め、運足を丁寧に反復練習したり、足の向きに対する体の向き、歩幅など、基本動作をしっかり教えて頂きすごく勉強になりました。
 大澤師範にご指導いただいた基本動作の内容は、日頃古谷師範に教わり自分の中でイメージしていた動きと正に一致し、その動きを的確に表現してその動きを習得するための指導法が確立されていることに感動しました。
 他道場の方々との稽古も学ぶ事が多く、大変刺激になりました。
 そして何より、大きなけがもなく無事に大澤師範講習会が催行されたことが良かったと思います。

大澤師範合氣道講習会の御礼 
                                     大澤師範講習会事務局 岡村 敏明
 (財)合気会の大澤勇人師範をお迎えしての合氣道特別講習会を、10月6日(土)〜7日(日)の二日間、広島県立体育館武道場で開催しました。10月になっても暑さが残る天候にもかかわらず、大阪、岡山、島根、愛媛の県外や県内の各道場からの参加があり、参加者は高校生から大学生、さらに社会人まで130名余りでした。
 いつもながら大澤師範の動きは、美しくて静かです。姿勢はまっすぐにのび頭の動きがなく、そして体の移動がまことにスムースで、まるで舞いを舞っているという感じでした。
 講習会で特に印象に残ったことは、基本動作をていねいにご指導してくださったことです。歩幅は狭くする、自分の手を見ながら頭や体を動かすなど、あらためて基本の大切さを再認識し、これからの稽古に活かしていきたいと思いました。
 懇親会と昼食会では、参加者がそれぞれ親睦を深めることができ、二日間の講習会は、盛会のうち無事に終わることができました。
講習会に参加された皆様、スタッフを始めとして講習会の準備を手伝って下さいました方々に、紙上をお借りしまして厚くお礼申し上げます。               

《 お知らせ 》
○ 会員募集:NPO会員を募集しています。
  NPO法人ひろしま合氣道普及協会は、合氣道を通じて青少年の健全な育成と中高年の生涯学習
の推進を図るため、日々、活動を続けております。当協会では、私どもの活動の主旨にご賛同・
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入会はいつでも受付けできますので、よろしくお願い致します。
○ ボランティアスタッフ募集:合気道のお手伝いをして頂けるスタッフを募集しています。
○ 投稿募集:「自由随想」「合気道に関すること」など皆様の投稿を募集しています。

○ 平成19年度事業計画
合氣道実技講習会および昇級昇段審査会
日時:平成20年3月8日(土)15時〜20時
会場:広島県立体育館第一柔道場