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 * * 第  3号 (財)合気会 安野正敏師範 特別講習会特集 * *

平成16(2003)年7月発行
NPO設立二周年記念 安野師範特別講習会を開催
                                  NPO法人ひろしま合氣道普及協会 
                                                  理事長 古谷 貞雄
 NPO法人ひろしま合氣道普及協会 設立二周年を記念して、何を企画するかということが昨年秋、第一回合氣道演武大会を終えた世話人反省会の席上であった。
 合気道を志し稽古する者なら誰でもが、習ってみたいと思う、合氣道のメッカ(財)合氣会本部の師範をお招きして講習会が出来たらいいなという発想から、福山道場の八木指導員の先輩であり、故山口師範の愛弟子でもある安野正敏師範に、お願いしようということに決まりました。
 しかし何分、国内はもとより世界各地に遠征指導されておられる師範のスケジュール調整と、体育館の使用許可が一致しなければ到底開催出来ないという切羽詰った状況は、まさに薄氷を踏む心地でした。先ずは安野師範の了解と日程の確認を八木氏が受け持ち、同時進行で体育館との交渉に入った。
 体育館から『使用許可』の回答が入ったのは2月下旬でした。役員一同からバンザイの声が上がった。後は、責任幹事を専務理事の岡村氏が受け持ち、粛々と準備を進める段階に入った。
 待ちに待った、6月26日(土)6時30分から8時、27日(日)10時から11時30分の2日間、広島地区に梅雨の集中豪雨の警報が出る中、NPO会員を中心に、広島県下の合氣道の仲間や、東京、大阪、京都、四国八幡浜、福岡など遠くから、安野師範の技に触れることを生きがいにされているとしか思えないような人たちが予想をはるかに超えて集まって来ました。企画は大成功でした。
 稽古前の約2時間、安野師範と東京から参加された5名、福山の有志数人を案内して、広島原爆記念館や原爆ドームを見学した。このことが、稽古中の師範の『広島にしか出来ない合氣道の構築をぜひやって欲しい』という言葉になり、『互いに争うのではなく、相手を包み込む合氣道。私見ではありますが、厳しさの中に平和を生む合氣道が出来るのではないだろうかと思う。ぜひそうして欲しい。』という熱意を語られる起因となった。
 いよいよ講習時間となり、勢揃いした参加者の待つ道場は、やや緊張と興奮の入り混じった雰囲気であった。師範をお迎えし、主催者の開催挨拶に続き、いきなり私の受けで『体の変化』から始まった。
 合氣道の理念や基本の重要性を、いろんな攻め(片手持ち、両手持ち、諸手取り、突き、正面打ち)に対する捌きから、丁寧に説明された。厳しさとやさしさを持つ合氣道の素晴らしさを指導していただいた。
 空調の効いた道場ながら、ほとばしり流れる汗は、参加者の目の輝きを伴って光っていた。あっという間に1日目の稽古は終わり、稽古の緊張は一気にゆるみ、合氣道の仲間との一期一会の和やかな語らいは暫く続いた。
 席を移しての『安野師範を囲む懇親会』には、予想を超え40名余りが参集して夜のふけるまで合氣道談義や各地区の話に盛り上がったようである。2日目の稽古もあるので、11時頃散会したが、ほんの少しの人たちは別れを惜しんで、なお語り明かされたとも聞いている。ほほえましい合氣道人たち。2日目は、10時からの講習開始にもかかわらず、9時前から道場に集まり始め、各自思い思いに体をほぐしていた。稽古は昨日に引き続いての徒手技に加えて、剣や杖を用いてもその基本とするところは同じであるとの共通項を、説明された。加えて、初心者から中学生そして有段者一人一人の相手をされながら、全ての参加者が師範の手に触れ、投げて頂き、感動していた様子は熱烈なる合氣道スキ人間を増やすことなり、当協会の名が示し目的である『合氣道普及』に多いに貢献できたものと感動しました。
 11時30分無事に講習会は終了し、協会理事長としての謝辞を述べさせてもらった後、師範を囲んでの記念撮影や再会を約して散会した。 

安野正敏師範をお招きしての合氣道講習会開催

                               NPO法人ひろしま合氣道普及協会
                                          専務理事 幹事  岡村 敏明
 6月26日(土)〜27日(日)の2日間、NPO法人ひろしま合氣道普及協会主催、福山合氣会協賛による(財)合気会の安野正敏師範をお招きしての合氣道講習会が、広島市の広島県立総合体育館武道場で開催されました。あいにくの雨曇りの天気でしたが、休日にもかかわらず2日間の参加者は120名。東京、大阪、九州など遠方からの参加者、女性や中学生の参加者もいて大盛況でした。
 古谷貞雄理事長の開会挨拶、安野正敏師範の紹介に続き講習会が開始。
 安野師範は、分かりやすく解説しながら、一人一人に対して熱気あふれた指導をされました。
 最終日に古谷理事長の謝辞で閉会し、参加者全員で記念写真を撮り散会しました。
 本講習会には多くの方に参加して頂き、また参加者の感想も非常によく、充実した実りある2日間となりました。また、事故もなく無事に終わり安堵しました。指導されたなかで、特に肩の力を抜き、足は自由に動かして臍下丹田に気を集め、体全体を使った稽古の大切さは、今後の稽古や仕事に活かしていきたいと思いました。
 最後になりましたが、参加者およびスタッフの皆様,大変ありがとうございました。

「講習会を終えて」                             福山合氣会 八木 秀樹
 よく遠方から来てくれた、ひさしぶりに手を合わす兄弟弟子、まだ会ったことも無い同学の人、最初の触れ合いで大体の力量は互いに知れてしまう。2、3年後会った時、また互いに成長して会いたい。
逆に又この人と稽古がしたいと思えるように切磋琢磨して行ける。1年に1回でも意義ある、励みとなる稽古でした。
 業や力の入り具合が現在のその人のこの武道に対する現われとして鏡の様に映し出される。
 大先生の合気道は愛である、この「愛」について英語圏のひとはハーモニーと解釈するとある人から聞いたことがあるが、合気道を一言で表現するのは一寸しんどい。
 いまは亡き山口先生は、合気道とは、哲学すること(自分を知ること)、鍛錬法(持てる能力を存分に発揮すること)、(日常生活で)誰もが出来ることを当たり前にすること、など数々の言葉を残されている。ただ幾つかの伝書に再々出てくる様に、居つく心を戒めているのはそれだけ達人にとっても難しいことだったのだなーと自分を慰めています。

「講習会の感想について」                            理 事 山岡 優子
 他地域からも参加された多くの皆さんと稽古することが出来たのも大きな収穫の一つですが、その中で特に印象に残った人について一言。
 本部道場で安野師範について修業しているアルゼンチン出身の女性。
 彼女はあの広々とした国土の中プール付きの広大な屋敷で暮らしながら、何をしても空虚な自分に悶々とした日々を送っていた。そんな或る日合気道と出遭い、「これこそ私の求めていた大きな世界!」と迷わず入門。稽古を続ける内、講習会に同国を訪れた安野師範と出遭い、「これこそ私の求めていた合気道!」と、それまでの生活、仕事全てを投げ打って東京へやって来た。そしてあのごみごみした東京の狭苦しい一間のアパートで一人暮しをしながら、ひたすら稽古に励む日々を送っている。
 「東京は物価も高いし暮らしにくくて...」とこぼす彼女に、「でもそんなこと貴方にとってはどうでもいいことなのでしょう?貴方は本当に自分がやりたいことを見つけたのだから。」と言うと、彼女の澄んだ大きな瞳がひときわ明るく輝いて"Yes!!”あーいいなあ、何て素敵な人!貴方は私に大きな勇気をくれましたよ。そして思うのです。合気道ってやっぱり素晴らしい!!
 安野師範、本当に有難うございました。来年も又是非広島へお越し下さい。一同首を長くしてお待ちしております。

安野師範特別講習会によせて                        常務理事 安光 幸男 
 去る6月26日27日の講習会。上手い、流石、感嘆の声しかない。名状し難い。ハラハラしながら見入っていたのは、安野師範と大畑さん。
 何年ぶりかに再開した先輩が、後輩に稽古をつけている風情に感じたのは穿ち過ぎだろうか。投げられても技をかけられても、向かっていく大畑さんに私自身奮い立つものを感じさせてもらった思いである。
 また、安野師範の言葉で残像の如く残っているのは、「足は軽快に、腰は強靭に、肩は柔軟に」である。いつも古谷師範にも指摘されている柔らかく柔らかくに通じると共に、実生活に置き換えると「フットワークよく働き、腰を据えて、頭は柔軟に右脳を働かせろ」正に今の私に天の声。
 最後になりましたが、我々の顧問をして戴いている県議会議員石橋先生は、学生時代安野師範に稽古をつけていただかれた関係で、微動だにしないで見学されていたのが印象的でした。また挨拶でも、学生時代に合気道を稽古したことが今の政治活動にも実生活にも生きているとのことでした。

感想文寄稿 安野師範の講習会に参加して  
                            大阪経済大学合氣道部三回生 井宮 望
 この度は、安野師範特別講習会に参加させて頂くことができ、大変光栄に思っております。
 二日間を通して、自分なりに多くのことを学ぶことができました。講習会に参加して、一番印象的であったのは、安野師範の柔らかい動きです。古谷先輩が「柔らかい動きの中に厳しさを感じる」とビバ合氣道便りでおっしゃられていたことを思い出し、まさにその通りであると痛感致しました。
 また、安野師範の「合氣は愛だ」「相手を優しく包み込むようにして投げる」という御言葉から、相手を思いやる「心」の大切さを改めて実感し、感銘を受けました。私は稽古の際、相手を投げてやろうという気持ちを捨て切れておらず、それが力みとなって出てしまっております。自分なりに意識をし、稽古をしているのですが、未だに力を抜くことができておりません。力を抜くということは大変難しいことであり、何年、何十年もの稽古が必要であるとは思うのですが、少しでも近付けるように今後とも精進していきたいと思っております。
 その際に、安野師範がおっしゃられていた「合氣は愛だ」「相手を優しく包み込むようにして投げる」ということを念頭に置き、稽古に励んでいきたいと思います。
 今回は、本当に貴重な講習会に参加させて頂くことができ、大変良い体験となりました。
 安野師範、古谷先輩をはじめ、皆様に感謝申し上げます。

                           大阪経済大学合氣道部三回生 雪岡佳輝
 広島での安野師範の講習会にお招き頂き、参加したことで学ぶべきことが沢山ありました。
 決まった型にはまらず自由に対処できる合氣道は理想でした。出来る限り力に頼らずに流すことを目標にしているのですが、なかなか思う通りには実行できません。私は体格が小さい方なのでなるべく力を入れないやり方を目指していたのですが、古谷先輩が「意識するほど巧くいかない」と以前仰せられていたこと、納得しました。やはり体格差がある場合に力に頼りがちになってしまうので気を付けていこうと思いました。参加された方々と一緒に練習することで様々な見方を知ることができ、とても有意義な時間を過ごせました。
 もちろん体術だけのことでなく、合氣道そのものの意味を大切にする必要性を改めて教えて頂きました。今後も学び取ったものを大切にし、より精進する心意気です。少しでも吸収していけたことを活かしていきたいです。二日間という短い間でしたが、広島での練習では実に楽しく、学ばせて頂いたことがたくさんありました。ありがとうございました。

                          大阪経済大学合気道部三回生  小濱大明
 広島に行くのは合宿を含めて二回目ですが個人として合気道の稽古に行くのは初めてでした。この度は安野師範を迎えての稽古でしたので何か一つでもいいので吸収しようと思っていました。
 広島に行く前、自分で一つの目標を立てていました。それは「力に頼らない」ことです。話がさかのぼりますが、私は小学生から空手道に精通し高校までやっておりました。空手道は一対一の組み手で相手を倒すという事を目的としていたので、どうしても己の力のみで勝敗が決まります。そういう事から合気道においてもどうしても力に頼ってしまいます。
 合気道部に入部してから空手道と合気道、同じ武道でもこれ程違うものかと痛感させられました。この広島で一番思った事なのですが、他の方々とのレベルの差を痛感しました。正直な話、自分が袴をはいている事が恥ずかしく思えました。しかしそういう方々の技を目で見るだけでなく自分自身で体験することが出来たので本当に為になりました。
 また、稽古後の懇親会では色々な方々と合気道の話や雑談など楽しみながら聞くことができました。よく合気道の技について頭で考えるなと言われますが 自分の場合、合気道を始めて日が浅いからかもしれませんが、どうしても頭で考えてしまいます。特に今回の広島では大学の稽古とは違う経験でしたので学ぶこと、わからないことが多くあり、頭で考えてしまいました。
 と考えても始まらないので、まず目標を決めました。それは今回の広島の目標と同じ「力に頼らない」という事です。広島から帰って大学の稽古でもそれを意識してやり始めました。今までの自分の合気道がどういう風に変わっていくのかと思うと楽しく感じます。これからも充実した稽古を取り組んでいきたいと思います。